見るんじゃあなくて観ることだ。聞くんじゃあなくて聴くことだ。
――空条承太郎(ジョジョの奇妙な冒険)
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基本情報技術者試験のテキストの選び方
前回の記事では、「基本情報技術者試験」という資格についての紹介と、その試験範囲について軽く解説しました。
なので今回は「基本情報技術者って具体的に何をどう勉強したらいいんだろう?」ということからですが、勉強すべきことは市販のテキストに粗方書いてあります。
基本情報技術者とは結構メジャーな方の資格に該当するので、本屋さんに行ったら腐るほど置いてます。気楽に見に行ってみましょう。
普通はその中から選んでいく訳ですが、テキストは基本的に「何を使ってもいい」くらいの気分でいいです。
パラパラめくって少し読んでみて、内容がフワッと入ってきたら「自分に合いそうな」テキストなんじゃないでしょうか。私も15分くらいで自分がわかりやすそうなやつを買って勉強しました。
「自分にあうテキストとは……!?」とか真剣に考えるのは時間の無駄です。何回も読んでたら慣れていくし、自分に合うテキストになっていきます。
ただ、基本情報の試験範囲は膨大です。一冊で出題されうる全ての範囲を完全に網羅するのは不可能と考えていいです。
でも、テキストを何冊も何冊も買い足す必要は特にありません。
なぜなら後述するように、過去問をたくさん解けばカバー出来る内容だからです。
加えて、9割方扱っている内容は同じなので、シンプルにお金の無駄でしょう。
試験範囲をある程度網羅した参考書と、午前と午後の過去問さえ入手出来ればひとまず十分です。あとは午後の試験で出題される擬似言語やアルゴリズムの参考書があれば完璧です。
- テキストはぶっちゃけ読めたらどれでもいい!
- そして何冊も買う必要ない! 金の無駄!
テキストの読み方
そもそも「読む」とは?
多くの人が「まず一回、覚えなくてもいいからざっと読む」「全体像を捉える」と言っています。
ですが、正直この手の試験の参考書は一回流し読むだけでも結構な分量ですし、体力も使います。読んでるうちに最初の方のことなんか簡単に頭から抜けていきます。
小説や漫画とちがって、各セクションの内容が独立しているからです。
なので、「一回読んだところで全体像は捉えきれない」と考えた方がいいです。
そもそも“斜め読み“には確固たる目的がありません。
目的がない行動はとてもしんどいし、すぐにやめたくなると思います。
だったら最初から一回で全部覚えるくらい集中してやるのがいいと思いませんか?
目的を持つということ
テキストによって、単元の分け方には差があると思いますが、例えば「1日2単元確実に覚える」とい決めさえすれば、「好きなことをするために2単元覚える」という目的が出来ます。
別の勉強をしてもいいし、もう1単元を確実に覚えにいってもいい。全体を“斜め読み”してもいい。部活や別の勉強で疲れているならダラダラ休んでたって誰も責めやしません。やるべきことはやっているのですから。
目的を達成出来れば、精神に余裕が生まれます。
試験の最中でも、時間も体力も精神的余裕もある1問目と、残り時間あと僅かで疲れ果て、焦りまくってる最後の数問では、集中力や思考能力に明らかな差が出ることは皆さんも実感があると思います。
目的を設定することで作り出す余裕こそが、有意義な学習を実現するのです。
- 最初から本気で覚えにいけ!
- 目的を設定すれば有意義な学習ができる!
テキストの覚え方
何を目的とすべきか?
「単語の意味を説明出来るようになる」がまず設定すべき目的です。
それさえ出来たらとりあえず午前試験の合格点は取れます。
そもそも多くの高校生や大学生からすると、最初は未知の単語のバーゲンセールです。問題文を読むことすら覚束ないでしょう。
言葉の意味が分かれば言葉の繋がりもわかるので、それによって全体像が勝手に捉えられるようになるのです。
次に具体的に「どうやって覚えるのがいいか」ということについて説明します。
インプットとアウトプット① -手を動かす-
まず、「読んだらわかる」という人の大半は、だいたいわかってないのが普通です。
本当に「読んだらわかる」人というのは、既に十分な地力、解釈力、応用力があり、自身に蓄積された前例に当て嵌めて考えられる人なのです。そうじゃない人の方が、私も含めて圧倒的に多いはずです。
結論、自分で手を動かしてノートやなんかに書いていくのが一番早いです。
「読んだらわかる」人でもそりゃ書いたほうが覚えるのが早いに決まっています。
そもそも、“記憶”というのは、インプットとアウトプットを繰り返していくことで定着していくものです。
「書く」という行為には必然的に「読む」行為が付属しているので、読んだことを整理して書くだけでインプットとアウトプットを同時に行う事が出来るようになります。
資格試験のテキストはだいたい分厚いか大きいか、あるいは両方なので、持ち運びやすい形に改めて整理し直すという目的もあります。
未来の自分に説明するようなイメージでやってみてください。
インプットとアウトプット② -問題を解く-
しかしながら、「書く」だけだと記憶に必要なアウトプットの量としては不十分です。
多くのテキストには練習問題がいくつか付属しています。それを何度も繰り返してやるのです。「最初の数文字見たら答えがわかる」くらいになれば言うことはありません。

ええんかそれ?

問題を解く意味とは・・・
とかなんとか思うかもしれませんが、これは確実に有効な方法です。詳しくは別の記事で書きますので。
幸いにして、基本情報技術者とは非常にメジャーな資格になります。
インターネットで少し検索しただけで、過去十数年分の過去問は容易に手に入るはずです。
そこからその日学習した範囲の問題を抜き出してやると完璧です。
過去問を解いていると、テキストに載ってない単語が出てきて面食らうことが多々あります。
テキストは試験範囲を完全無欠に網羅しているわけではありません。
過去問の中で出てくる不明点についても書いてちゃんと記録しておきましょう。
何度も何度もインプットした記憶の引き出しから引っ張り出してアウトプットすることで、効率よく物事を記憶することが出来るようになるのです。
- 単語の意味がわかれば、全体像を捉えられる
- 読んでインプット、書いてアウトプットしよう
- 過去問を覚えるまで解こう。
まとめ
今回、基本情報技術者試験について、「どうテキストを選ぶか」「それをどう読むか」「読んだことをどう覚えるか」という点に関して説明してみました。
資格の試験は得てして、限られた時間の中で効率よく勉強していくことが必要になります。
勉強の仕方さえ少し変えれば、同じ時間でよりたくさんのことを覚えて、考えて、使うことが出来るようになります。
これは他の科目でも十分に使える内容になります。ぜひ参考にしてみて下さい。
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