時間がない! 忙しい!
――大学生A
時間がない! 忙しい!
――会社員A
あなたはAです。
リセットボタンを押して、今この時代に戻ってきました。
はじめに ~最強のポケモンを生み出す方法~
???「ポケモンって知ってる!?!?」
突然ですが、私は「ポケットモンスター」というゲームが大好きです。
高校生の時に友達に「ポケモンをやったことがない」という話をすると「お前はかわいそうだ!」と勢いよく憐れまれ、「ポケットモンスター金銀」を押し付けられたその日から、私はポケモンの大ファンになりました。
高校2年生の春休みはポケモンによって木端微塵に砕け散らされました。ヒンバスを釣り上げるためにゴールデンウィークを溶かしたこともあります。大学2年生の時は、大学のポケモンサークルが開催したトーナメントで優勝したりもしましたね。
そのくらい私はポケモンのことを愛しています。
ところで、皆さんは「ポケモンをレベル100にする」という裏技を知っていますか?
ゲームボーイのセレクトボタンをカチカチして、特定の動作を行うと、なぜかポケモンのレベルがいきなり100まで上がるんです。
ヤバいですね。不思議ですね。
でもポケモンがいきなり最強になったら嬉しいですね。
もっと色んなものを100に出来ないですかね。
少しここで気になって欲しいことがあります。
なんでこんな面白い事が起こるんでしょう?
???「バグではなく仕様です」

ゲームがバグったからでしょ?
そう、バグったからです。間違いありません。
じゃあ“バグる”ってなんでしょう? 皆さんは説明出来ますか?
どうして“バグる”のかがわかれば、ポケモンのレベルだけじゃなくて、もっと色々なことが出来る、そんな予感がしませんか?
何しろ数十年前に発売された大昔のゲームです。今とは作りの頑丈さが違います。ポケモンに限った話ではなく、特定の操作を行うことで色々なバグを引き起こすいわゆる“裏技”が、様々なゲームで色々発見されて来ました。
バグには必ず原因があり、発生には理屈が伴います。
それをちゃんと説明して自由自在に扱えるようになると、少しカッコいいような気もしませんか?
話は変わりますが、この国には「情報処理技術者試験」という資格の体系があります。
上述したポケモンのバグについてですが、情報処理技術者試験の一つ、「基本情報技術者試験」に出てくる範囲、それも最初の方で扱う内容で説明することが出来てしまうのです。
ここでは「基本情報技術者試験とはなにか?」ということについて、少し掘り下げてみようと思います。
- ポケモンはやはり最高だ!
- バグ技を使いこなせるやつはかっこいいぞ!
- 基本情報技術者試験に関心を持って欲しい!
基本情報技術者ってなんだ?
情報処理技術者試験?
少し真面目に戻ります。基本情報処理技術者試験とは何でしょうか?
「情報処理の促進に関する法律第29条第1項」に基づいて行われる、「情報処理技術者試験」という国家試験の区分にになります。
その名が示すとおり、基本的にはプログラマーやシステムエンジニア等々、IT関連の仕事に従事する人、もしくはIT関連の仕事に就きたい人が受ける試験になります。
それ以外の仕事に就く人が受験しても決して腐る資格ではありません。何しろ現代社会とIT技術は切っても切り離せない関係にあります。皆さんがスマホを手放せないのも、会社員が一日中パソコンとにらめっこするのもそのせいです。
現代人は常にコンピュータに追いかけ回される運命にあるのです。悲しい話ですね。
でもITについての知識があれば、あなたはコンピュータと一緒に歩くことが出来ます。
基本情報技術者試験においては、情報処理に必要となる論理的思考能力に加えて、経営、マネジメントについての知識を問われるので、合格することによって、「私にはITの知識がありますよ」という証明になります。
試験そのものは午前と午後に分かれていて、午前と午後両方とも6割得点出来れば、合格です。
情報処理に関する国家試験には、他にも色々ありますが、以下のようなものが代表的です。
- ITパスポート試験(IP)
- 基本情報技術者試験(FE)
- 応用情報技術者試験(AP)
- ITストラテジスト試験(ST)
- ITサービスマネージャ試験(SM)
- システム監査技術者試験(AU)
基本情報技術者試験とは、ITパスポート試験よりも、1~2ランクくらい上の試験、という認識で問題ありません。
「じゃあITパスポート受けるわ」←???
ちょっと待って!
IT業界を道路で例えると、ITパスポートという資格は「家から出歩いてもいいよ」程度のレベルでしかありません。
「青信号は“進め”」「赤信号は“止まれ”」くらいの認識です。つまり、常識問題。
では今回話題にしている基本情報技術者という資格についてはどのくらいのレベルになるのでしょうか。
とあるベテラン技術者が言うには「自動車に乗ってもいいよ」程度のレベルまで上がってきます。
「上がってその程度かよ」と思うかもしれませんが、徒歩と普通自動車免許の間には動ける範囲に天と地の開きがあります。
徒歩の人間は電車に乗らないと遠くまでいけませんが、駅や線路がないところにはいけません。
タクシーも電車なんかに比べたら少々値段が張ります。
でも車を持っていればそんな制約から私達は解き放たれます。
線路なんか無視してどこまでも行けますし、山奥の温泉にも入れるでしょう。
ITパスポートと基本情報技術者の2つを比べると、そのくらいの差があるのです。
なんか持っているとすごく実用的で役に立ちそうな資格に感じませんか?

いやでも今? 基本情報の勉強すんの?
大学受験の役に立たないでしょ?
と思うかもしれません。
ですが、大学受験はゴールでもスタートでもなく、私達が大人になっていく上での通過点の一つに過ぎません。
大学生の時間も社会人の時間も有限です。その有限な時間を少しでも有効に活用出来たらと誰もが願っていますし、あるいは悔やんでいます。
今、時間を前借りして勉強しておけば、少なくともそんなふうになる確立は少しでも減らせると思いませんか?
しかも都合のいいことに、今多くの大学でITパスポートや基本情報技術者の資格を持つ学生に、「合否判定優遇」「学科試験免除」「点数加算(点数化)」などなど様々な優遇措置が取られています。
大学受験に際しても、決して無駄になる試験ではないのです。
なのであえて今、今です。
今、基本情報技術者の勉強をする人に向けて、まず「何を勉強したらいいの?」という疑問の解消に掛かっていきたいと思います。
- 情報処理技術者試験=IT知識の証明
- ITパスポート受けるくらいなら基本情報技術者!
- 今勉強すると後でとても楽! 受験も有利になる
何を勉強しなくちゃいけない?
基本情報技術者の試験範囲は、ざっくり3つの大分類に分けられます。
- テクノロジ系
- コンピュータの構造/動かし方、プログラムの作り方、データの使い方 etc…
- マネジメント系
- システム/プログラム開発の管理の仕方 etc…
- ストラテジ系
- 会社として取るべき戦略、お金の数え方、マーケティング etc…
最初はこのくらいの理解で問題ありません。公式から発表されているシラバスにより各大分類の内容が細かく書かれてあります。ここも参考にしてみて下さい。
ウエイト的にはテクノロジの範囲がダントツで多い、というか午前試験の全80問中50問がテクノロジに関する問題です。ちなみにマネジメントは10問、ストラテジは20問です。
マネジメントやストラテジについては、分量が比較的少ないものの、システム開発の流れ、仕事の進め方や契約方法、関連法規の話も含んできます。
社会人にとっては常識問題な部分もありますが、会社で働く機会のない高校生や大学生からすると、むしろ一気に敷居が高くなります。
でも安心して下さい、話の流れを少しずつ整理していけば、馴染みがなくても十分に理解できる内容です。
なぜなら常識だから。
マネジメントとストラテジについては、「社会人が一体何考えて仕事してるのかちょっと見てやろう」くらいの気持ちで学習していきましょう。
- 午前試験のうち50問がテクノロジ系。20問がストラテジ系、10問がマネジメント系
- マネジメント系とストラテジ系で社会人の働き方を知ろう!
まとめ
今回は「基本情報処理技術者試験」の紹介と「受験生が基本情報を受けるメリット」、「試験範囲」について軽く解説しました。
次は、「テキストの選び方/使い方」について書いていきたいと思います。
これがないと始まらない!
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