2020年「4技能試験」に向けた英語勉強法

こんにちは にゃんちうです

英語教員という仕事をしていると、週に1回ぐらいは

「4技能」

ということばを耳にします。(マジです)

あとは、進学意識の高い高校生、まさにこの記事を読んでいるあなた、のような生徒さんも、

2020年に大学入試が変わる!

みたいなニュースを耳にしたことはありませんか?

先生や保護者の方が、「入試が変わるぞ!」「英検受けろ!」みたいなことばかり言うてますが、

 

んじゃ、結局どういう勉強すればええの?

 

と疑問に思うでしょう。

安心してください

この記事を読めば、「4技能」とは何かがわかり、やったほうがいい勉強法が何かわかりますよ。

全部読むのめんどくさい…という人は、各章のまとめだけ読んでくださいね。

4技能試験について

4技能とは4種類の言語の運用方法

4技能とは、英語を「聞く力」「読む力」「話す力」「書く力」の4つの力の総称です。

 

…ピンときませんか?

 

今私は日本語を「書く力」を発揮してこの記事を書いてますし、あなたは「読む力」を発揮してこの記事を読んでくれていますよね。(ありがとうございます)

また、家族や友人とは何気ないことを「話をしたり、聞いたり」しますよね。

 

要するに4技能とは言語を運用する方法のことですね。

日本の偉い人たちは、日本の子どもたちに、英語の4技能をしっかり伸ばしてもらいたいので、大学入試でもこの「4技能」をテストしよう、ということなのです。

なぜ4技能が必要なのか、については話すと長いので、ここでは割愛しますね。

2020年から入試で4技能が問われる

国公立大学を受験する人が1月に受験する「大学入試センター試験」は、2020年1月(2019年度)の実施を最後に廃止されます。代わりに、2020年度(21年1月)から新しい共通テスト「大学入学共通テスト」が始まります。

じゃあ英語の試験はどう変わるのか見ていきましょう。

文部科学省のHPに公開されている文書には、こういうことが書いてあります。

 

特に英語については、四技能を総合的に評価できる問題の出題(例えば記述式問題 など)や民間の資格・検定試験の活用により、「読む」「聞く」だけではなく「書く」 「話す」も含めた英語の能力をバランスよく評価する

(新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた 高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的改革について)

 

要するに、今までのよう「長文を読んで訳す」「文法の穴埋め問題を解く」「日本語を英語にする」「英語を聞いて質問に答える」だけの試験ではなくなる、ということです。
まだまだ検討段階ではありますが、「英検」のような4技能の力を測定する試験が行われる予定になっているようです。

この流れを受けて、私立大学も「英検」・「TOEFL」・「TOEIC」・「IELTS」といった外部試験のスコアを入試の得点に読み替える措置を行っている大学も増えています

ここまでのまとめ

ここまでをまとめると

4技能とは、英語を「聞く力」「読む力」「話す力」「書く力」

2021年の1月から、4技能を問う英語の試験が行われる予定

私大も民間試験のスコアを入試の得点に読み替えている

ということです。

学校の先生が「英検受けろ!」とうるさく言うてませんか?あれは別に、生徒に勉強してほしいだけではなくて、2級以上を持っていると私立大学の入試で有利に働くことがあるから、3年生になる前までに受けておいてほしいんですね。
入試は当日1回だけですけど、英検は1年生から3年生までに6回以上受けられますから。(教員の内心)

やっておくべき勉強

結論から言うと

 

 

 

「音読」しましょう!

 

 

 

 

…ありきたりですかね?でも結局、「音読」が一番大事なのです。

 

先日、本ブログのライターのぽぽたんが書いた記事を読みましたか?

英語は文章の音読厳禁!
英語は音読が重要だ! と聞きますが具体的な効果とやり方について、聞いたことがありますか? それらの効果とやり方を理解していなければいくら音読をしても一切無駄です。 しっかりと音読の目的を見極めましょう。

 

この記事を読んで誤解しないでほしいのは、彼は本気で音読するな!とは言ってないということです。
むしろ、きちんとステップを踏まえたうえで音読してください、という「音読奨励」の記事なのです。

私個人もぽぽたんと同意見です。

では、なぜ音読が必要なのかを説明していきますね。

4技能は「音読」の上に立っている

「心理言語学」という学問があります。(心理テストとは一切関係ないですよ)

これは、「脳内で人間はどうやって言葉を理解し、言葉を創出するのか」を研究する学問です。

その学問の立場から言うと、

 

発音をまねる→「英語」が頭に残る→聞けるようになる→読めるようになる→書ける、しゃべれるようになる

 

というのが、第二言語として英語を獲得する際の、脳の処理になります。(専門家ではないので、この程度の解説になりますが)

言い換えると、「話す力」・「書く力」(=アウトプットする力)を養うには、「聞く力」・「読む力」がベースに必要で、さらにそのベースには「音読」が必要ということですね。

ここで重要なのは、音読時の「発音」です。

 

ちょっと問題です。今からお見せする英文を発音してみてください

 

 

 

 

 

 

I have a pen.

 

 

 

 

 

どうですか?

某ピ〇太郎さんのおかげでこの英文を「アイハブアペン」と読む人はもういないでしょう。

「アィハヴァッペーン」と発音した人が多いのではないのでしょうか。

「発音する」とはそういうことです。
単語一つ一つの発音が正しくても、それがいくつか連なると、いろんな発音のルールが働いて、単語としての発音とは異なる場合があります。

haveを「ハブ」と読むのを知っていても、「I have a …」の時に「ハヴァ」になるのを知っていないと、当然聞き取れませんよね。

なので、

 

「単語の発音」だけ知っていてもだめで、「文章の中でどのように発音されているのか、ということを意識した音読」が、英語の勉強の基本であり、スタートになります。

 

この点において、「洋楽」を聞いて口ずさむことは、英語の勉強にとても勉強に役立つ、と私は強く思います。(反論など意見はいろいろありますが)

明日から、授業での音読の際には、「単語一つ一つの発音」だけではなく、「文章になった時の発音」もしっかり意識してくださいね!

 

音読を通じた具体的な勉強法

上の説明だけでは収穫が少ないと思うので、私の勉強法を参考までに紹介します。

特に英作文を意識した勉強なのですが、「意味のかたまり」ごとに読んで覚える、というのを意識しました。

たとえば、以下の英文を勉強したとします。

Energy is the most challenging issue of our times. In order for huamanity to survive and maintain the standard and quality of life that we have become accustomed to, a reliable and environmentally responsible source of energy is an absolute necessity.
(TOEICテスト実践講座 標準リスニング 南雲堂)

授業等で解説を十分に聞いた後、普通ならわからない「単語」をピックアップしますが、実際の英文で使われた「意味のかたまりの形」に区切って、何度も声に出して覚えると、発音面でも、語用の面でも使い勝手が良い形で覚えられます。

以下のような形でノートにまとめ、その日のうちに200回ぐらい音読しました。

 

・「最も困難な課題」→「 the most challenging issue 」
・「人間が生き残るためには」→「In order for huamanity to survive」
・「生活の水準と質」→「the standard and the quality of life」

 

ここでのポイントは、「7」という数字です。

人間が短期記憶で覚えられる数は「7±2」と言われています。

なので、ここでもピックアップする意味の形は7語前後で収まる形にしましょう

ここまでのまとめ

 

ここまでをまとめると、

「単語の発音」だけではなく、「文の発音」を意識した音読をしよう!

覚える際は「意味のかたまり」で覚えるのがおすすめ!

意味のかたまりは「7±2」の語数で抜き出す!

という感じです

全体のまとめ

全体をまとめると、

 

 

・4技能とは、英語を「聞く力」「読む力」「話す力」「書く力」
・2021年の1月から4技能を問う英語の試験が行われる予定
・私大も民間試験のスコアを入試の得点に読み替えている
・「文の発音」を意識した音読をしよう!
・覚える際は「意味のかたまり」で覚えるのがおすすめ!
・意味のかたまりは「7±2」の語数で抜き出す!

 

ということです。

正直、学校の先生や予備校の先生もあまり、この4技能入試に関してまだまだ情報不足です。かといって、みなさんの人生がかかったテストなのは変わりないので、どんなテストが来ようとも対応できる「4技能」の力を身につけましょう。「音読」は、そのスタートであり礎(いしずえ)になります。

この記事があなたのお役に立てば幸いです。

英語
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にゃんちう

岡山中学・高等学校卒
大阪大学外国語学部日本語専攻卒(専門:外国語教育)
現役の高校教員(英語・4年目)
写真は実家の犬(宇宙一かわいい)

趣味はギターで、もう10年以上触ってます。
仕事のかたわら、バンド活動を続けてます。
勉強のことだけでなく、学校の先生になりたい!という相談なども受け付けてますのでお気軽に!

さらだぼーる

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